３０分の対面相談で成果を上げるための準備

短い時間でより弁護士に理解してもらい適切な助言を受けるためには、いくつかのコツがあります。 

【１】極力本人が相談に行く

もめごとの詳細な内容などは本人しかわからないことが多く、また、解決のための方法が複数ある場合など、選択するのは本人ですし、本人の希望がわからなければ意味のある答えが出せないことも起こります。
　個別のケースに対応した適切なアドバイスを受けるためには、本人が相談に行くことが前提となります。不安な場合は信頼のおける帯同者をお願いするのもありかもしれません。 

【２】図解や短文／箇条書きの要約メモを作る

弁護士は文章や資料を見るプロです。自分の頭の整理を含めて、①流れや関係性を簡単な図にしたもの　②箇条書き形式の要約　③出来事を時間順に並べたメモ　等をA４紙２枚程度に要約したものを作って話すと２０分の内容を５分でしかも正確に伝えることができます。それを見て貴方が気づかない問題を指摘してもらえることもあります。説明と弁護士の理解（質問含め）は１０分以内に終えて残り２０分は的を得た問題点の確認と助言に費やすべきです。 

【３】関連すると思われる書類・資料は多めに持参する

弁護士が事実確認や経過、契約の内容などを正確に把握し適切なアドバイスをするためには、直接書類を確認する必要があります。言葉では説明しにくくても、書類を見れば簡単にわかるという場合もあります。必要な書類を持参せず、再度相談を必要とすることも散見されます。事前に時間をかけて、関連する資料を大別しファイル別に仕分けしてご持参ください。重要な契約書などはコピーで大丈夫です。多くは無駄になりますが求められる資料は面談の質を高めます。
【４】事実はありのままに伝える

弁護士は、事実を正確に把握してはじめて、的確なアドバイスができます。
弁護士は職業上守秘義務を負い、あなたの秘密を守りますので、自分にとって不利だと思われることや、恥ずかしくて言いにくいことも、素直にありのままに伝えて、弁護士のアドバイスを受けてください。そして、自分ではささいな事と感じていても、弁護士から見れば重要であることもあるかもしれません、事実を全てありのままに伝えることは大切です。 

【５】具体的に依頼をしたい場合はその旨を伝えて下さい 

相談を担当した弁護士に今後依頼をしたい場合は、その弁護士にその旨を伝えて、弁護士費用など必要な費用についても聞いて下さい。そこまでの、決心が今つかなくとも費用等を含めて相談されて構いません。市町村など自治体で設けた無料相談所でも事務方に話せば意向は繋がります。

対面相談と電話相談

無料相談でも様々です。大別すると対面と電話形式があります。勿論可能な限り対面相談をおすすめします。①常識ですが諸事調整し対面で相対することで弁護士も相談する側も無意識の内にも真剣さが増します②少し複雑なことは図解や資料を見せることで３０分話すことが数分で伝わり、理解の正確さも違ってくるためです。特に相続などは電話相談はあまりありません。 

　しかし、どうしても急ぐ場合や内容的に電話相談の選択肢に限られる場合は是非活用してください。お役に立つと思います。

　電話で相談の場合も基本は匿名は不可です。相手方からの依頼を受けている場合利益相反となりチェックの意味でも氏名・住所・電話番号等は聞かれるし、礼儀上も明らかにすべきです。非通知電話や匿名にこだわるとまともに取り合ってくれないことにもなります。

　メール（含むline･ﾗｲﾝ）での相談受付窓口もあります。基本的に２４時間３６５日受付可能なので、昼間に多忙な方は適切な相談先を吟味の上活用されるのもよいと思います。

債権債務

債権者への債務の返済ができなくなった方や、債務の返済見通しが立たずに悩んでおられる方は少なくありません。借金の事実や経済状況悪化の事実を社会的に知られることを心配されている方も多いです。

　そのような場合、債務整理を行うことができます。債務整理とは、債務超過が悪化した場合に債務弁済の負担を減らすための方法は①任意整理、②民事再生、③自己破産の３種類があり、それぞれにメリット、デメリットがあります。

　まず、①任意整理とは、裁判所を通じずに債務者が債権者と直接交渉して債務の減額や支払い猶予してもらったりするものです。②民事再生は民事再生法に従い、債務の一部免除をしてもらうというもの。③自己破産は、裁判所に破産の申し立てを行い債務を全額免除してもらうものです。

　債務整理は、債務の責任を減少させるという大きなメリットがあり、ブラックリストに掲載されて一定期間借り入れができなくなる、任意整理以外の債務整理では、財産が差し押さえられたりすることがあります。

　債務整理を検討する時は、自己の財産状況と債務の返済の見通し、各債務整理のメリットとデメリットを十分に考えベストな方法を選択することが大切です。

　訴訟等により請求する場合は弁護士の能力による結果の差も出るでしょうが破産手続き等の場合はそのような事もないのでスピーディさと金額を主に依頼先を判断されたらよいと思います。

離婚・男女問題

離婚は，ご自身の人生の中における大きな岐路です。特に未成年のお子様がおられるご場合は大きなな悩みとストレスを伴い、そもそも離婚すべきなのか，離婚したいのか，離婚できるのか，離婚するとして、どのような条件で離婚すべきなのか，子どもにとって最良の方法はどのような選択をしたらいいのか等々お悩みは各人各様です。
　「こんな悩みを弁護士にあからさまに話てもいいのだろうか？」などと思われず，まずは思うままご相談下さい

　夫婦間のお悩みを様々な視点から解きほぐしていく過程で，本当に求めているもの，最善の解決のための方法が見えてきます。法律的に離婚を成立させ慰謝料・子供の養育費・財産の分与など金銭的折り合いを法律によりきちんとすることもできます。

　依頼される弁護士さについては、依頼人や相手方の話をよく聞いて感情をなだめたり寄り添う要素が特に大きい分野です。なので、弁護士は貴方との相性の良し悪しや人柄重視されるとよいでしょう。

交通事故 

交通事故の被害者になった場合には、治療費や慰謝料等を加害者が加入する任意保険会社に請求できます（加害者が任意保険に加入していない場合には別の救済策があります）。
注意していただきたいことは「保険会社が提示する示談金額（特に慰謝料）は、損害賠償としては低い金額であることが大半である」　ことです。交通事故の被害者に対する損害賠償の範囲や金額は、裁判例の蓄積によって一定の「相場」があります。
交通事故に遭遇したら、なるべく早い段階で、「相場」に関して専門的知識を持つ弁護士にご相談されるのがよいです。弁護士が間に入ることで損害賠償も大幅に増額となることが出てきます。特に交通事故は突然起き被害者や加害者になります。錯綜し平常心でない状況で弁護士を探すことになるので、一度落ち着いて条件や費用を冷静に確認することが大切です。

　そして、自分の掛けている自動車保険で弁護士費用特約に入っているかはまず確認してください。

労働問題

労働者側の立場からのセクハラ・パワハラ、残業代未払い、給料削減、不当な解雇、不当な配転や出向、不当な退職強要、逆に退職拒否等々、会社に対する悩みは後をたちません。

　しかし、一個人が会社を相手に対等の交渉をしていくのは非常に難しく、黙って諦めておられる方も多いと思います。未払い残業代などは弁護士に相談することで自分で悩んでいたことが解決できる可能性が高まります。不当解雇の場合も退職届を出すと解雇の無効を争うのがまず不可能となります。会社から退職を強要されている時は退職届を出さないで「解雇通知書」をもらうようにしてください。会社に給与カットされた場合も、それに対して書面で同意していないなら２年間分遡って差額分の給与を会社に請求できるはずです。

　どのような場合でも泣き寝入りすることなく、早めに弁護士と相談しより良い解決策を探されることは重要です。

相続

死は誰にでも必ず訪れますから、遺産相続は、誰もが一度は何らかの形で遭遇する、実は極めて身近なことです。
　しかし、身内だからこそ一度火がつきトラブルとお互いに感情的になり、長期化しやすく、人間関係の修復が困難となる可能性があります。相続ならぬ「争族」ともいわれます。

　そのような事態に遭遇しないためにも、事前の適切な遺言書作成や、事後の円滑な遺産分割協議をお考えになることは有意義です。弁護士に相談することで感情的になりがちな協議を論理的にすすめられ法律にもとづく納得性のある遺産分割に導くことができます。

 紛争性のある場合はもとより、紛争性のない場合でも、遺言書の作成だけでなく、近年増えてきている家族信託といった民事信託契約を組成するにより、信託銀行等よりコストを抑えて、かつ生前の財産管理から柔軟な資産の承継まで可能な方法などもでてきています。気軽なご相談がご理解と視野を拡げます。

刑事

ご自身やご家族や自社従業員が逮捕されて身柄拘束されてしまい、かつ接見禁止という場合であっても、弁護人は面会することが可能です。

　起訴・不起訴といった処分が決定するまでの起訴前弁護（被疑者段階の刑事弁護）こそ非常に重要です。

　逮捕された直後に弁護士に連絡を付け相談することで「早期身柄解放」「被疑者との示談で不起訴」などの可能性も高まります。

　警察署への接見、被害者との示談、勤務先や学校等とのやりとりを通じた調整、身柄を拘束された方のご家族の心理的負担のケア、起訴不起訴を決定する検察官との交渉等々、早期の身柄解放へ向けた起訴前弁護は短期間のうちにすべきことが多く、早急に弁護人を付けねばなりません。

少年事件の場合は、さらにスケジュールはタイトになります。

　いずれの場合も大至急弁護士にご相談すべきです。起訴された場合は１００％近く有罪になる傾向にあります。なので逮捕後２４時間以内が重要です。

痴漢容疑

 痴漢の場合は被疑者と被害者は直接接触することができません。両者の間に入り示談の交渉を進めるために弁護士の介入が欠かせません。被疑者に前科が認められず、かつ被害者と示談が成立した場合には不起訴処分にする運用が一般的です。痴漢の被疑者になってしまったような時は、前科をつけないためにも速やかな弁護士へのコンタクトが望まれます。

その他 

「子供が他人の車に傷付けた」「ネット詐欺にあった」「お隣さんとのトラブル」等々も探せば無料相談となってくれる窓口はあります。